コラム

KAN,MAは、KAN,MAダイニングとKAN,MAリビング&ショールームのある集合棟を中心に、住宅が数件建つ小さな集落です。
全体計画と集合棟の建築設計は京都の横内敏人建築設計事務所さん、施工は舞鶴の大滝工務店さん、造園は植威でさせて頂きました。今はまだ集合棟以外に住宅が建設中含む2棟しかありませんが、少しずつ、点と点が繋がるように素敵なおうちと庭が町並みを造って行くんだなぁと想像しています。

くらしのがっこう「庭」ワークショップ/KAN,MA(京都府舞鶴市)
▲ KAN,MA入り口。右側は集合棟、左側は個人住宅。

少し前の事になりますが、そのKAN,MAさんでお庭に関するワークショップをさせて頂きました。小雨の中でしたが、定員以上のご参加、本当にありがとうございました。内容は、お庭の管理を自分でするときにあると良い、知識や道具や気の持ち方について、でした。
例えば、見つけたらすぐに抜いておくとよい雑草の見分け方とか、雑草を抜くときにあったら便利なホームセンターで買える道具。下草類の種類や木の種類、剪定する時の素人臭くならない切り方、水やりの正しい仕方、手入れに対する心構えなど、実習を交えてながらお話しました。
参加者の中には普段ご自分でお庭の手入れをされてる方もそうでない方もいらっしゃいましたので、最初は「これは抜いていいのかな?」「ここ切っていいの?」と、おそるおそる作業される姿も見受けられましたが、コツをつかんでくると皆さん結構大胆にされていました(笑)。おかげでこの日、KAN,MA Diningのお庭の芝生や下草類が、かなり綺麗になったのではないでしょうか!

くらしのがっこう「庭」ワークショップ/KAN,MA(京都府舞鶴市)
▲ 木の剪定にの仕方について話している。

結構、ご夫婦での参加が多かったのですが、皆さん植物に興味があったり、普段からやってるがプロの話も聞いてみたいだったり、これから庭を持つことになるから少しでも知っておきたい!だったり。皆さんとても積極的にワークショップを受けて下さり、個人的なご質問も沢山お聞きしました。
その中で、これから庭を持つという方はやはり、「管理って結構大変じゃないの?」と、考えておられました。確かに、草や木というのは生きているので当然伸びます。広大な敷地や隣に家が無いような山の中とかなら、どんどん伸ばして美しい自然樹形を目指してもいいと思うのですが、一般的な住宅街のような場所においては、なんでも伸ばしっぱなしという訳にはいきません。美しい樹形を保つためには時にはプロによる剪定も必要です。伸び放題の草をみたら自分でなんとかしようという気は、到底起こらないかもしれません。そうすると費用もかかるし、休みの度に草むしりなどやりたくないし。そう思うのは当然です。しかし、やっぱり庭は欲しい、緑も欲しいとも、思うのですね。
これから造るという方なら、普段使うところは極力雑草を生えない仕上げにするとか、狭いところに大きくなる木を植えないとか、虫がつきにくい木を選ぶなど、管理が楽なような庭造りをするという事がまず重要です。ローメンテナンスで大きくない庭なら、年一回くらいの掃除と、夏の水やりと、時々目についた雑草を抜くくらいで、プロを呼ぶのは数年に一回、背が大きくなった木を切る時。というお宅もあります。
造り方には少しコツが要りますが、共働きで忙しい!という方こそ、ぜひお庭を持って欲しいと思うのです。なぜなら緑には、心を癒したり、感情を豊かにする力があると思うのです。
自然と共に生きる庭では、沢山の事を感じる事が出来ます。新緑に勢いを感じ、花や鳥の姿を喜んで、紅葉のグラデーションに自然の芸術を愉しみ、枯葉に趣を感じる。自然って、よく見ると本当に美しいんですよ。難しいことを考えずに、只々感動できるのです。
少し管理は必要ですが、悪い事より、良い事の方が多いと思いますので、是非、お庭ライフを楽しんで下さい。今回のワークショップやこのコラムがもし、そのあと押しになったとしたら、幸いです!

くらしのがっこう「庭」ワークショップ/KAN,MA(京都府舞鶴市)
▲ カツラの黄葉

KAN,MA:https://kanma.kyoto/