植威モデルガーデンには、数年前からモリアオガエルが住み着いています。
最初の数年は一匹だけ。冬は庭の土に潜って冬を越しているのか、毎年梅雨前になると、どこからともなく「ケコケコ」と鳴き声が聞こえ始め、またいつの間にか居なくなってを繰り返し、3年程前に新顔が現れ、水鉢の上に卵を産むようになりました。
そして今年、ついに産卵の瞬間に遭遇しました。メスがオスを背中に乗せ、水鉢の上で産卵場所を探します。メスもオスもお腹がぱんぱんに膨れていて、苦しそうに(苦しくないかも)もがくように水鉢の周りの枝を移動しています。何十分も場所を探して、最後はブルーベリーの細い枝にぶら下がり、孵化したら子供たちがすぐ水へ落ちられる絶妙な場所を選び、無事産卵。
待っている間は自然の営みに感動しながら、子供達と一緒にネットでモリアオガエルの産卵について調べたり、ときどき静かに見守ったりしていました。産卵は5〜6時間もかけて行われました。モリアオガエルは、一度の産卵で300〜800個もの卵を産むそうです。そんなに生まれたら庭中カエルだらけになるのでは?と思われるかもしれませんが、実際そうはなりません。卵やおたまじゃくしの間に、ほとんどは鳥などに食べられてしまうのかもしれません。ここで立派なカエルになれるのは、一匹か二匹でしょうか?

ちなみに、この庭には他にも色々な生き物が暮らしています。モルタルで裏どめをしていない素積みの石垣には、トカゲや蛇もいます。滅多に姿を現すことはありませんが、天気の良い日には、石の隙間から頭だけ出して日光浴をしていたりします。虫たちもたくさん居て、当然食物連鎖も行われている事でしょう。
庭という一番身近な自然の中で、小さくても生き物の循環を感じながら生活するという事は、些細だがとても贅沢なことかもしれないと思っています。人間じゃない生き物たちと共生している感覚、人間も自然の一部なんだという感覚、人間にはコントロールできない事が沢山あるという感覚、そういうのはとても大事なんじゃないかと、時々感じさせてくれる庭。命を感じる庭は面白い。

▲ 素積みの石垣には沢山の生き物が住んでいて、生き物の連鎖が行われている。













