新築外構で、なんとなく「アルミのカーポートや門柱」「一面土間コン」のような外構にはあまり魅力を感じないと、問い合わせしてくれた施主様。翌年完成予定の新築のデザインは一階の外壁が板貼りで、ナチュラルな雰囲気がお好みなのが見てとれたので、家に合わせてなにか遊び心を感じるデザインにしたいなと思いました。
自家用車一台と、来客用にサブで一台。車を2台停められるスペースを確保しようと思うとあまり余裕はなく、木をたくさん植えて…と言うような感じではありません。幸い、玄関ポーチは外構側で施工しても構わないということでしたので、それをデザインアクセントにしようと考えました。
玄関までの高さが地面から40cm〜50cm程度。段数でいうと3段程度。どんな階段とポーチが家にマッチするか。モルタル階段、タイル階段、デッキ階段、いろいろありますが、どれもなんかちょっと違うなと、思いついたのが鉄と石の階段でした。
スペースを考えるとあまり大きなポーチにはできませんが、使い辛いと感じることのないように無駄が無く広がりのある三角形にしました(敷地条件による)。鉄と石の階段にしようと思ったのも、この形状をつくるのに相性が良いからということが決め手でした。


自家用車用スペース一台分はしっかりと土間コンに。ナチュラルさを出したいので、木の型枠無し(掘り方で形を作って型枠にしている)の洗い出し仕上げ(二度打ちではなく一発打ちでコンクリートの骨材を表面に出すので、いい意味で荒々しく仕上がる)。芝など植栽との馴染がとても良くなります。駐車場はアプローチも兼ねているので、少し広く感じます。
来客者用駐車場は、しょっちゅう停まるわけではないし、できるだけ緑の部分を多くしたいということで、芝生に。スペースは広くないが木は植えたいので、駐車の邪魔にならないように、また、お隣に枝がはみ出して行かないように、真ん中(少し外しています。このバランスが楽しい。)あたりに配置します。

インターホン柱、ポスト、表札は造作です。既製品のシステム柱とは全然雰囲気が違います。庭の中ではハードの要素を持ち、高さもあるので、ここを少し凝ることでデザインポイントとしてかなり効果的な働きをします。今回のものは、弊社で時々使うデザインです。しかしポストの色、表札の字体など、施主様の好みや雨がかりかそうでないかなどによって、その都度仕様を変えているので、同じものにはなりません。


いかがでしたでしょうか。既製品を組み合わせるだけが外構ではありません。「庭って意外と自由なんだな」と感じてもらえたら、とても嬉しいです。建築に比べると、庭や外構は曲線や自由な形を取り入れやすい世界です。また、少し一般的な外構と違うからといって、必ずしも費用が大きく上がるわけではありません。どうせなら、自分たちらしい庭や外構を、もっと自由に楽しんでみてもいいのではないでしょうか。
今回、施主様がとても自然に遊び心をお持ちの方だったことが、このデザインにつながった一番大きな要因だったように思います。鉄と石を組み合わせた階段は、一般的なモルタルやタイルの階段と比べると少しコストが上がります。それでも「やってみましょう」と採用してくださったことには、本当に感謝しています。
こうして新しいデザインに挑戦できるのも、施主様のご理解と後押しがあってこそ。いつも施主様に育てていただいているな、と感じます。まだまだ形にしてみたいアイデアはたくさんあります。また、このような新しいデザインに一緒に挑戦できる機会があれば嬉しいです。















